ガイド · パデル
シャドーパデル:ショット別ドリルとフットワーク
シャドーパデルとは、ボールも、ネットの向こうの相手もいない、パデルの素振り練習です。スプリットステップをして、ロブが来たつもりで試合と同じスピードで動いて振り、ネットまで歩いて戻り、また同じことをくり返します。バンデッハもボレーも、戻り方も、考えなくてもできるようになるまで。ショットごとの全メニューを紹介します。
結論:シャドーパデルとは、ボールなしでパデルのショットとフットワークを練習することです。レディポジションを取り、相手が打つ瞬間のつもりでスプリットステップをして、決めたショットを打ちます。バンデッハ、ビボラ、スマッシュなら横向きにピボットして後ろへクロスステップ、ボレーなら踏み込みます。最後はネットへ前進して、もう一度スプリットステップ。10〜15分を週に3、4回で十分です。スイングと動きは鍛えられますが、ガラスの読みは身につきません。
シャドーパデルは何のため?
パデルは、読みのゲームであり、反復のゲームでもあります。ガラスを読むにはコートが必要です。反復は要りません。バンデッハの形、ボールに出会う高さ、オーバーヘッドの前の体の回転、ネットへ歩いて戻ること。どれも自分ひとりでコントロールできます。試合では、きれいなオーバーヘッドが打てるのは1セットに数本ほどで、どれもプレッシャーの下です。シャドーパデルなら、何も賭けずに、やり直す時間もある状態で、50本打てます。
うまくいくための決まりが1つあります。1本とは、スイングだけでなく、ループ全体です。レディポジション、スプリットステップ、移動、スイング、戻り。スイングだけ練習すると、簡単な部分だけをくり返すことになります。壁打ち、体力トレーニング、道具など、自宅練習のそのほかの部分はパデルの自宅練習で扱っています。このページは素振りだけを、もっと深く掘り下げます。全般的な考え方(主にテニスの話)は、素振りドリルと、その効果を参照してください。
必要なスペースは、ラケットを振れるだけの空きと、大きな歩幅で後ろへ約3歩分。廊下、ガレージ、家具を寄せたリビングで足ります。オーバーヘッドの前には、天井を確認しましょう。天井が低いなら、ラケットの代わりにスマホか短いものを持ち、腕の軌道は大きく保ちます。
レディポジションとスプリットステップ
すべてはここから始まります。足は肩幅より広く、体重は母指球に、膝をやわらかく、ラケットは胸の前でネットの高さあたり、空いた手はラケットのスロートに軽く添えます。コーチは一般に、パデルではテニスより軽く、素早く、高いスプリットステップを教えます。ボールが早く届き、ガラスから複数の角度で返ってくることがあるからです。
スプリットステップとは、相手が打つ瞬間に着地するように合わせる、小さなジャンプです。廊下に相手はいないので、まねをします。カウントを使う、ランダムに鳴るスマホのタイマーを使う、パートナーに手を叩いてもらう、といった方法です。着地して、それから動きます。
カウントに合わせたスプリットステップ
スプリットステップ10回を3セット、3秒に1回、セット間は20秒休みます。着地のたびに、ランダムな側へ1歩動き、真ん中に戻って足を整えます。全部で約2分で、脚のウォームアップにもなります。
ポイント:「ボール」が打たれた瞬間に着地します。打たれた後ではありません。ボールが届くときにまだ空中にいるなら、遅れています。
オーバーヘッドのフットワークの流れ
スイングの前に来るのが、草試合のプレーヤーの多くが飛ばしてしまう部分です。ロブは頭の上を越え、下に入るまでに1、2秒しかありません。流れは5つのステップで、バンデッハ、ビボラ、スマッシュのすべてで使い回せます。
- スプリットステップ。ネットの前で、レディポジション。
- ピボット。前足の母指球で回り、ラケットを持たない側の肩がネットを指し、肩がネットに対して横向きになるまで。回りながらラケットを上げます。
- クロスステップで下がる。後ろへ小さなクロスオーバーステップを2、3歩、片脚がもう片脚を越えるように。ネットに正対したまま後ずさりはしません。最後に小さなシャッフルで調整します。
- スイング。足を決めてから、決めておいたオーバーヘッドを打ちます。
- 戻り。3歩前へ歩いて、もう一度スプリットステップ。戻りもスイングと同じくらいショットの一部です。
フットワークだけ、スイングなし
6回を3セット、休みは45秒。ネットの前から始めます。自分で「ロブ」と声をかけて、5つのステップを行います。4つ目のスイングはなしにして、戻ります。右回りと左回りを交互にして、どちらの肩の上のロブにも足が対応できるようにします。戻りは下がるときより速く。
ポイント:まず回り、それから動きます。足が動き出すときに肩がまだ正対していたら、後ずさりになります。
打点が体の後ろになるのはオーバーヘッドの典型的なミスで、たいていは腕ではなくフットワークの問題です。十分に下がれていないのです。スイングを責める前に、もう1歩加えてみましょう。
シャドーバンデッハ
素振りするショットがひとつだけなら、これを選んでください。技術の詳細はバンデッハのガイド (英語のページ)にあります。ここではメニューを紹介します。5ステップの流れを行い、スイングでは、頭の後ろの高い位置にラケットを構え、面をわずかに開き、ラケットを持たない腕を架空のボールへ向け、打点は体の前で少し横、頭の高さあたり、下へ斜めにこするスライスのスイングで、フィニッシュは体を横切って反対側の腰へ。パワーは多くても3分の2までです。
バンデッハのループ
10回を3セット、休みは30秒、1本あたり約10秒。1本ごとに全ループです。スプリットステップ、ピボット、クロスステップ、スイング、ネットへの戻り。できれば1セットを横から撮影しましょう。見るのは、打点が体の前にあることと、フィニッシュが止まらないことです。
ポイント:お盆を投げるのではなく、運ぶように。ネットに戻るまで、ショットは終わっていません。
静止版(疲れた日に)
10回を1セット、移動なし。足を横向きに整え、高いラケットの位置で2秒キープし、それからスイングしてフィニッシュ。ゆっくりですが、脚を使わずに腕の軌道を身につけられます。
シャドービボラ
ビボラは、サイドスピンとペースを増したバンデッハです。打点はもう少し外側の横、最後の手首の使い方も大きくなります。選ぶタイミングはビボラのガイド (英語のページ)に載っています。フットワークと準備はバンデッハとまったく同じで、それが肝心なところです。相手に、どちらが来るかを読ませてはいけません。
バンデッハ、ビボラ、バンデッハ、ビボラ
8回を2セット、休みは30秒、2つのショットを交互に。ピボットもラケットの位置もクロスステップも、毎回同じ。どちらを打つかは、スイングの瞬間に決めます。声に出して数えましょう。「バンデッハ、ビボラ、バンデッハ、ビボラ」。
ポイント:同じ準備で、フィニッシュだけ変えます。スイングの前に見分けがつくなら、相手にも見分けがつきます。
シャドースマッシュ
スマッシュは、前の高い位置で、腕をいっぱいに伸ばして打ちます。スマッシュのガイド (英語のページ)に、フラットスマッシュ、ポル・トレス(por tres)、ポル・クアトロ(por cuatro)の説明があります。素振りでは、同じフットワークで、必要だと感じるより1歩多く下がることが鍵です。そうすれば、ボールを後ろではなく前で捉えられます。オーバーヘッドは肩に負担がかかるので、セットは短くし、前にウォームアップをしましょう。
ショートロブ、後退、スマッシュ
6回を2セット、休みは40秒。「ショートロブ」か「ディープロブ」をランダムに声に出します。ショートなら、ピボットして1、2歩動き、手を伸ばして振り抜く。ディープなら、フルのクロスステップでの後退。フィニッシュを1秒止めて、ネットへ戻ります。
ポイント:上へ伸ばして、下へ打つ。ラケットは、後ろではなく、頭上でいっぱいに伸びたところに届きます。
肩が痛い、またはスイングが短く押し出すようになってきたら、そのセットはやめましょう。シャドースマッシュは、本物のスマッシュのときだけやる価値があります。
シャドーボレー
ネット際では、スイングはほとんど消えます。レディポジションから前への短いパンチ、ラケットヘッドは手首より上、ボールのラインに合わせた踏み込み。技術はボレーのガイド (英語のページ)にあります。素振りで取り組むのは2つ、ラケットを間に合わせることと、打ったあとにバランスを保つことです。
ブロックして止める
片側につきボレー10本を3セット(先にフォアハンド、次にバックハンド)、休みは20秒。反対の足で踏み込み、ラケットを手の幅ひとつ分だけ前に出して、2秒間固まります。それからレディポジションに戻って、スプリットステップ。
ポイント:ラケットヘッドは手首より上に。落ちると、ボレーはネットにかかります。
速い手
45秒を2ラウンド、休みは15秒。フォアとバックのボレーを一定のリズムで交互に、約2秒に1本、数本ごとに小さなスプリットステップを入れます。1ラウンドで約20本です。スイングの大きさは、ラウンドの最後も最初と同じに保ちます。
壁とバックガラスのフットワーク
ボールがなければリバウンドは練習できませんし、廊下ではボールがガラスのどこから出てくるかは何もわかりません。練習できるのは、その周りの動きです。早く回ること、ボールが落ちる位置の後ろに足を整えること、打ったあとにネットへ戻ること。バックガラスのガイド (英語のページ)に、リバウンドの読み方、ダブルウォールのボール、バハーダ(bajada)の説明があります。このドリルは足のためのものです。
回って、クロスして、整えて、戻る
6回を2セット、休みは40秒、フォアハンドとバックハンドを交互に。ネットの前から始め、自分を越えていくロブを思い浮かべます。横向きにピボットし、クロスオーバーステップを2、3歩下がり、架空の落下地点の向こうに足を整えます。ボールがバックガラスから出てくるかのように一拍待ち、そしてコンパクトなグラウンドストロークを打ちます。テークバックは短く、打点は腰より前、フィニッシュは肩の高さ。3歩とスプリットステップでネットに戻ります。
ポイント:ボールが来るのを待ちます。足を整えてからスイングするまでの間が、ガラスです。
サイドガラス版も加えましょう。サイドの壁のほうへ向き、クロスオーバーで踏み込み、整えて、スイング。動きは同じで、向きが違うだけです。
10〜15分のセッション
これは12分の中核メニューで、合計約75本のスイングです。順番はシンプルです。まず脚、次に素早いショット、体が温まったらオーバーヘッド、最後にそれらをつなぐ動き。
| 時間 | 内容 | 本数とタイミング |
|---|---|---|
| 0〜2分 | カウントに合わせたスプリットステップ、腕回し | 10回を3セット、休み20秒 |
| 2〜4分 | 速い手(ボレー) | 45秒を2ラウンド、休み15秒 |
| 4〜8分 | バンデッハとビボラのループ | 8回を2セット、交互に、休み30秒 |
| 8〜10分 | ショートロブ、後退、スマッシュ | 8回を1セット、そのあと休み30秒 |
| 10〜12分 | 回って、クロスして、整えて、戻る | 6回を2セット、左右を交互に |
10分でやるなら:スマッシュのブロックを飛ばします。15分でやるなら:バンデッハとビボラのセットを3つ目まで、スマッシュのセットを2つ目まで加えます。長い1回より、週に3、4回のほうが効きます。習慣づくりは毎日の練習を習慣にする方法で扱っています。
長くせずに難しくするには、本数ではなく合図を変えます。パートナーに「ショート」「ディープ」「ボレー」とランダムに叫んでもらうか、ランダムなビープ音を使えば、足は「くり返す」のではなく「反応する」ようになります。
素振りをごまかさないために
素振りのリスクは、その1本が良かったかどうかを何も教えてくれないことです。手軽な確認方法が3つあります。鏡か、横から撮影するスマホ(体の回転、打点、フィニッシュを見ます)、あなたの肩を見てくれるパートナー、そしてスイングが十分に速いときにだけ鳴る音です。最後のひとつが、ShadowSwingの仕事です。
よくある質問
シャドーパデルとは何ですか?
シャドーパデルとは、ボールなしでパデルのストロークとフットワークを練習することです。ロブが来たつもりで、スプリットステップをして、試合と同じスピードで動いて振ります。スイングの形、タイミング、ネットへの戻りといった、自分ひとりでコントロールできる部分を鍛えます。ガラスの読みは身につかないので、コートの時間と組み合わせましょう。
シャドーバンデッハはどうやりますか?
ネットの前でスプリットステップをして、横向きにピボットし、2、3歩下がるようにクロスステップして、スイングします。ラケットは高く、打点は体の前で頭の高さあたり、フィニッシュは体を横切るスライス。前へ歩いて、もう一度スプリットステップ。10回を3セット、毎回しっかりリセットして、戻りを急がないようにします。
パデルの素振りは何回、どれくらいの頻度でやればいいですか?
10〜15分のセッションで約70〜80本のスイングを、週に3、4回。オーバーヘッドのセットは肩に負担がかかるので、6〜10回と短めにします。横向きの回転が雑になったり、肩が気になったりしたらやめましょう。回数より質です。
スマホだけでシャドーパデルはできますか?
できます。ラケットのグリップのように握ります。ShadowSwingは、手首のリリースで十分に速く振れたときにスイング音を鳴らし、スイング数を数えます。測るのはスイングだけで、ボールも、体も、足も、回転も測りません。スペースがあるときは、特にフットワークのループで、本物のラケットを使いましょう。
シャドーパデルで、本当に上達しますか?
自分ひとりでコントロールできる部分が上達します。スイングの形、打点の高さ、オーバーヘッドの前の回転、スプリットステップのタイミング、ネットへの戻りです。ボールがないので、コースやペースのフィードバックはなく、読むガラスもありません。コートの時間の代わりではなく、補うものと考えてください。
シャドーパデルには、どれくらいのスペースが必要ですか?
ラケットをフルで振れるだけの空きと、オーバーヘッドのフットワークのために、大きな歩幅で後ろへ約3歩分です。廊下やガレージでできます。バンデッハやスマッシュの前には、天井を確認してください。天井が低ければ、ラケットの代わりにスマホか短いものを持ちます。
シャドーパデルは、シャドーテニスと違いますか?
違います。パデルのストロークは短くて低く、オーバーヘッドが多く、フットワークは横向きに回ってネットに戻ることが中心です。原則は同じで、素振りドリルの全般ガイドが(主にテニスについて)扱っています。